「のこぎりでまっすぐ切ることができない!」
「のこぎりの使い方がよくわからない!」
今回は、こんなお悩みを持たれているDIY初心者さんのために、のこぎりの使い方や選び方、メンテナンスの仕方などについて詳しく紹介していきたいと思います。
こんにちは。金物店店主のハマゾーです。
のこぎりの使い方は日本に住んでいる人だったら、ほとんどの人が小学校の図工の時間に先生から教えてもらっているはずです。
しかし、のこぎりに限らずどんなことでも教えてもらって、すぐにマスターできる器用な人がいれば、どれだけ教えてもらっても、いつまで経ってもマスターできない人もいます。
のこぎりは木材をカットするシンプルなハンドツールなのですが、実際にのこぎりを使ってみると、まっすぐ切れなかったり、切り口がガタガタになっていたり、どれだけ時間を掛けてもなかなか切れなかったりといったお悩みを持っている人は意外と多くいます。
のこぎりを使う時にはちょっとしたコツが必要です。
おそらく多くの人が学校の授業などでコツを聞いていると思うのですが、覚えていなかったり、聞いたことがなかったりする人も多いと思うので、ここからはのこぎりの正しい使い方を紹介していきます。
今回は、のこぎりの構造や選び方、メンテナンスの仕方なども含めて詳しく紹介していきたいと思います。
のこぎりとは?
改めて、のこぎりについて紹介すると私たちの日常で見かけるのこぎりは、主に大工さんなどが使用する木材などをカットする道具として認識があると思いますが、実はあらゆるジャンルでいろんなのこぎりが使われています。
主として木材や金属を切断するために使用される工具である。通常、鋸といえば木工用をさし、金属用の鋸は金鋸(かなのこ)と呼ばれる。またプラスチック用の鋸もある。氷の切断には(氷鋸)を用いる。特殊なものでは外科手術用の鋸もある。
鋸は、刃である金属部分と柄からなる。金属部分のうち、先端の部分を「末」、手元に近い部分を「元」、柄と連結して細くなっている部分を「首」という。
両側面に刃のある両刃鋸と、片側のみに刃のある片刃鋸とがある。
引用元:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8B%B8
のこぎりの構造
のこぎりが両刃のこぎりの場合には、片方に縦挽き、もう片方に横挽きの刃がついています。
最近では、替刃式の片刃が主流になってきているので両刃のこぎりを目にすることはかなり少なくなってきています。
片刃が主流になってきている要員としては、電動工具が主流になってきていてのこぎりなどのハンドツールを使う場面が減ってきているのがひとつの要員です。
もうひとつの要員としては、縦挽き刃を使う作業は、横挽き刃で代用できること、片刃の場合でも縦挽きと横挽の作業を兼任して使える「縦横斜め挽き」という刃が出てきているということで両刃である必要性が限りなく少なくなってきているというのがもうひとつの要員です。
のこぎりの縦挽き(縦引き)とは?
木材の繊維に対して平行にカットする時に縦挽きを使用します。
縦挽きとは、木目の方向に沿って切るための刃である。抵抗が少ないため歯が大きく、上刃(背)と下刃(腹)とからなる。ががり目とも言う。
引用元:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8B%B8
のこぎりの横挽き(横引き)とは?
木材の繊維に対して垂直にカットする時に横挽きを使用します。
木材の繊維をカットするイメージなので縦挽きで横挽き作業は代用できません。
逆に横挽きで縦挽き作業は代用できるので、現在の片刃のこぎりの大半が横挽きになっています。
横挽きは、木目と直角に切るための刃であり、繊維を断ち切る必要があるため歯は細かく、なげし・ひがきと呼ばれる切れ刃(傾斜)がついている。また、江戸目ともいう。横挽きの歯は上刃(背)、下刃(腹)と上目(天刃)とからなっている。
引用元:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8B%B8
のこぎりのあさりとは?
カッターナイフで紙やテープなどを切ろうとするとスパッと切れてクズが全く出ない状態でカットできますが、のこぎりで木材をスパッと切れるかというとみなさんご承知の通り切れません。
電動丸のこを使うときもパワーでスパッと切れているように見えますが、実際にはのこぎりでカットする時と同じ原理でカットしています。
のこぎりで木材をカットする時にはクズなどにより抵抗(摩擦)が生じてしまいます。
この抵抗を少なくするための構造が「あさり」と呼ばれるものです。
材料に切り込むと、材料のすでに切断した部分と鋸とが接触し、切断の抵抗が増す。その抵抗を減らして軽く挽くため、鋸の歯を一枚ごとに左右に振り分けてある。それを「あさり」という。 それによって鋸の厚み以上の切り幅で材を切断することになり、摩擦による抵抗を少なくできる。また木屑も外に排出しやすくなる。あさりの量は、材質やその乾燥状態、また鋸の出来によって調整する。これを目立てという(目立てに使う道具はen:Saw setを参照)。また意図的にあさりを出さずに使うこともある。
引用元:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8B%B8
のこぎりの選び方
まず、DIYで使われるであろうのこぎりには、大きく分けて2種類あります。
ひとつは替刃式の通常のこぎり、もうひとつは、折り込み式のこぎりです。
ご自身の作業内容にもよるのですが、最近では、コンパクトさや収納のしやすさ、作業中の持ち運びの便利さを重視して折り込み式のこぎりがよく売れているように感じます。
また多くの部分は電動丸のこでカットして、残りの細かいちょっとした部分でのこぎりを使いたい、だから折り込み式のこぎりで十分という考え方をされる人も多いようです。
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のこぎりにはサイズの違いもあります。
DIYでは、主に7寸目、8寸目、265、300のサイズの中から選ぶことになると思います。
7寸目や8寸目は、刃渡りが小さくピッチも小さくなっています。
そのため切断面をキレイに仕上げたいなどの精密作業に適しています。
逆に265や300は刃渡りが大きくピッチも大きくなっています。
そのため切断面は荒いですが、早くカットしたい作業に適しています。
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のこぎりでまっすぐ切る5つのコツ
のこぎりでまっすぐ切れないとお悩みの人は、結構多くいると思います。
私も金物店で仕事をする前は、下手くそでした 笑。
やっぱりサラリーマンで雇われていて責任感がないと普通にできる作業も気持ちが入らないんですよね。
しっかりとしたコツを把握して正しい使い方をすればのこぎりをまっすぐに切ることができます。
ここでは、まっすぐに切れるポイントを5つに絞って紹介したいと思います。
切りたいポイントに線を引く
どれだけのこぎりを扱う技術があったとしても目安となる線がなければ、まっすぐ切ることはありません。
ほぼ毎日木材をカットしている大工さんであっても鉛筆で線を書いたり、墨つぼで墨を打ったりと目安となる線を引きます。
当たり前のことですが、非常に重要なことなので線を引くことをおろそかにしないようにしましょう。
まっすぐ直線を書きたいのであれば定規を使うのもひとつですし、直角の線を引きたいのであれば差し金(さしがね)を使うのもひとつです。
鉛筆は紙に書くのと違って芯が折れやすいので紙に書くものよりも硬めの鉛筆にしましょう。
材料をしっかりと固定する
線を引いて、いざ切りましょうとなっても木材などの材料がしっかりと固定されていなければ、まともに切ることもできません。
のこぎりを持つ手と反対の手でしっかりと押さえれるのであれば押さえましょう。
もしも切ろうとしている材料が大きくて自分の手では押さえきれないというのであればクランプなどで固定するようにしましょう。
当然、作業台や周りをキレイに整理整頓しておくことも作業する上では当たり前の配慮です。
のこぎりで切るときには必ず真上から見ましょう
これも言われてみれば、さも当たり前のことですが、自分の目が離れたところや斜めから見た状態で切っていると必然的に曲がって切ってしまいます。
ちょっと不格好かもしれませんが、目の位置は材料とのこぎりに近ければ近い方が、まっすぐに切れます。
その時でも目線がのこぎりの真上から見ている状態を忘れずにですよ!!
書いた線の外側を切りましょう
のこぎりの構造でもお話しましたが、のこぎりには抵抗を少なくするために刃の厚みよりも幅広くカットする構造になっています。
まっすぐ切るという点では、書いた線のど真ん中にのこぎりの刃を置いた方がまっすぐ切りやすいかもしれませんが、それでは実際に思い描いていた寸法よりも短いものになってしまいます。
なので線を目安に線の外側を切るようにしましょう。
もしも線の上にのこぎりを当てた方が切りやすいという方であれば、思っている寸法よりものこぎりの刃先の厚み分逃げたところに線を書くようにしましょう。
のこぎりで切るときには、引く時に力を入れる
のこぎりの刃は、引いた時に切れるように作られています。
そのため、のこぎりを押すときには余計な力を入れず、引くときに力み過ぎずにちょっと力を入れて切ります。
カットする最初にズレないように正しいスタート位置に溝を作りましょう。
最初のうちはのこぎりを寝かせ気味にカットしていき、ある程度まっすく切れるような溝ができてきたら、のこぎりの刃を立てていきましょう。
もしも紹介した文章だけでは、解らないという方がいるのであれば、ホームセンターのコメリさんがのこぎりの切り方の動画を配信していますので参考にしたい方は参考にしてみてください。
引用元:You tube
https://www.youtube.com/watch?v=ECNFO-pQXVI
のこぎりの替刃の交換の仕方
のこぎりの替刃の交換の仕方は、のこぎりのタイプによって多少異なりますが、共通して言えることは、のこぎりの刃を交換する際には、手袋をするか布やタオルを替刃に巻きつけるなどしてケガをしないようにしてください。
刃の部分を握って、柄の背中側の部分を地面などに軽く打ちつけて外してください。
刃が緩んだら、背金から取り出します。
各のこぎりのタイプの詳しい外し方と取り付け方に関してはゼットソーで有名な(株)岡田金属工業所が動画を公開していますので参考にしてみてください。
引用元:You tube
https://www.youtube.com/watch?v=zJ3VHhOunlM
引用元:You tube
https://www.youtube.com/watch?v=r04-zECgju4
のこぎりのメンテナンスの仕方
のこぎりが切れなくなる理由は、大きく分けて2つの要因があります。
ひとつは包丁やカッターなどと同じで刃を使いすぎて刃自体が鋭角ではなくなる場合、もうひとつは、刃が錆びてしまう場合です。
使いすぎた場合に関しては使いすぎているわけですから素直に新しい替刃に交換することをおすすめします。
もうひとつの錆びてしまうことに関しては、錆びるのを遅らせる対処法がいくつかありますのでご紹介しておきます。
のこぎりの刃についた木くずを取りましょう
のこぎりを使った後に刃先に残っている木くずなどは、ブラシなどを使って取り除いておきましょう。
木くずを取らずにそのままにしておくと錆びの原因になります。
のこぎりに付いたヤニも取りましょう
製材されていない木材や庭木などをのこぎりで切るとヤニ(樹液の固まり)がつくことがあります。
木くずと同じように、そのままにしておくと錆びの原因になります。
ヤニ専用クリーナーを使ってヤニを落とすのがベストですが、水拭きでもある程度は落ちますので、できる限りヤニを落とすようにしましょう。
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のこぎりに油を塗りましょう
のこぎりに付いた木くずやヤニを取り除いたら保管するために錆止めのために油を塗りましょう。
錆止め以外でも椿油などでも代用できます。
のこぎり全体に油を塗って紙や布などで軽く拭き取ってください。
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のこぎりの保管はしっかりとしましょう
のこぎりは、専用ケースに入れて保管するのがベストです。
無い場合は、のこぎりを購入した時の包装に入れて保管するのもありです。
新聞紙に包むのもありです。
折り込み式のこぎりであれば刃を折りたたんで保管しておきましょう。
のこぎりのその他の注意点
のこぎりの主流が替刃式ののこぎりになってきていますが、交換をする時にケガをしやすいので気をつけてください。
また替刃の取り付け方が不十分で替刃がしっかりと固定されていないと非常に危険です。
替刃を交換する際には十分に注意して交換してください。
何度でも言いますが、のこぎりはれっきとした刃物です。
取り扱いには十分に注意してください。
まとめ
のこぎりを正しく使えるようになればDIY作業も一段と楽しくなります。
自分の思い通りにまっすぐ切れた時の爽快感は、実際にできた人にしか解らないと思います。
ご自身で何かを作るために、何かをカットするためにのこぎりを大切に使って頂ければ嬉しいですね。