「あれ?ネジってどっちの方向に回せば締まるんだった?」ふとこんな状態になった方って多いんじゃないでしょうか?
いつも行っている行動がさも当たり前すぎて、いつも何気なく行っている行動が、ある時ふと考えた時に「あれ?どうするんだっけ?」ってよくある話しです。
脳科学者の権威マイケル・ゲルブ氏がこんな事を言っています。
「人の無意識のデーターベースは1000万倍で、意識よりもはるかに大きい。このデーターベースこそあなたの創造的潜在能力である。言い換えると、あなたの一部分は今のあなたよりもずっと賢いのだ。賢明な人々は自分自身のその賢明な部分にいつも相談しているのだ。」
無意識で何かをしている時は間違えないのに、改まって考えると間違えちゃうなんて事は、まさにそれではないでしょうか?
今回はネジの方向についてご紹介します。
ネジの締める方向、緩む方向
結論から言ってしまうとネジを締める場合の方向は右方向に時計回りに回せばネジは締まります。逆にネジを緩める場合には左方向に反時計回りに回せばネジは緩みます。
このネジを右方向、時計回りに回すとネジが締まるという規格に定まった最大の理由は右利きの人が力を入れてネジを回す時に左方向、反時計回りに回すよりも右方向、時計回りに回した方が力を入れやすいからというのが理由です。
これはネジに関しての統一規格を定めた歴史のお話しに繋がっていきますが、長いお話しになってしまいますので後ほどご紹介します。
ネジと名の付くものは大半が右方向、時計回りで締まるという規格ですが、中には一部例外な場合も存在します。
通常のネジの方向とは逆の例外パターン
通常のネジは右方向、時計回りに回すとネジが締まっていきますが、扇風機の羽を固定させる為の軸のネジや換気扇の羽を固定させる為の軸のネジは通常の逆の左方向、反時計回りに回すと締まるようになっています。
それはなぜか?
お察しの良い方であれば想像できるかと思いますが、扇風機や換気扇の羽が回転する方向とネジを締める方向が同じになってしまうとネジが緩んでしまう可能性が高くなってしまいます。その為、扇風機や換気扇の羽を固定する軸のネジは通常とは逆方向の反時計回りに回して締める構造になっています。
ネジの方向が確立された歴史
現在のネジの規格化に際しての大元は「ウィットウォースねじ」の規格が広がったと言われています。ジョセフ・ホイットワース氏がネジの更なる大量生産技術を確立する為に顧客から製作を求められた多種多様なネジの形状を整理して1841年にネジ山の角度を55°とする等の独自の規格を発表したと言われています。
ある程度の推測でしかありませんが、現在のネジの右方向、時計回りに回すと締まる、左方向、反時計回りに回すと緩むといった回転方向に関しての規格も、この頃確立されたのではないかと思われます。
ジョセフ・ホイットワース氏のウィットウォースねじの規格を発表した事によって同程度の精度のネジを大量に作り上げる事が出来るようになり、この規格化をヒントに現在のネジの規格にまで繋がっていると言われています。
まとめ
・ねじは右方向、時計回りに回すと締まる
・逆の左方向、反時計回りに回すと緩む
・ねじの使用用途によっては例外的に逆の場合もある
忘れやすい方は、よく理科や電磁気学で学ぶ「右ねじの法則」を思い出して実際に右手で右ねじの法則の形を作ってみるのもひとつの忘れない方法ではないかと思います。